活動記事

2014年12月4日
平成26年度 第1回地域ITS研究会
日 時:平成26年9月5日(金)
場 所:NSSニューステージ札幌 11F 会議室

 

講演1
消防庁ツイッターの活用 
~災害情報タイムラインを中心として~
落合 盛之 様
(総務省消防庁 総務課  広報係長)

災害時の活用実例の紹介を含めた消防庁のツイッターについてご講演を頂きました。  

講演では、"消防庁twitter"の説明につづいて、消防防災、救急救助や火災予防活動のほか、全国の消防の支援など消防庁の活動や役割の説明、また東日本大震災時のツィートの事例紹介や活用状況について紹介頂きました。  消防庁twitterの説明では、災害時と平常時に分けて発信内容に関する説明を頂きました。災害時は、やはり被害情報の発信です。これは多くの寄せられた情報の中には誤情報も含まれていることから事実関係の確認が重要とのことでした。  

平常時は、報道発表資料、防災・熱中症対策や災害発生の恐れがある場合の気象情報の発信など、市民生活に重要な情報を提供して頂いているとのことです。  

東日本大震災時のtwitterの活用状況の説明では、ツイートの開始からツイートの内容、フォロワー数、また救援物資要請の情報など、具体的な事例をあげ、分かり易く説明頂きました。  

その説明の中で、ツイートに対する認識の相違や誤情報などもあったことから、情報の信憑性や情報提供の判断を明確にすることを今後の課題としてあげられていました。  

質疑応答では、東日本大震災時の体制や、全国と地方とでの提供情報の分担の考え方など、活発な意見交換が行われました。災害時には、重なることを恐れず、両方(国と地方)から情報発信することが重要とのことでした。


講演の模様
講演2
貨物商用車プローブデータサービスご紹介
濵島 光宏 様
(富士通株式会社 新規ビジネス開発室  シニアディレクター)

ネットワーク型デジタル・タコグラフ(車載端末)と「運行サービス」および富士通の「商用車プローブデータサービス」についてご紹介頂きました。  

ネットワーク型デジタル・タコグラフ(車載端末)と「運行サービス」では、クラウド形デジタコ(ドラレコ機能内蔵)の具体的な説明や提供可能なサービスに関する説明に加えて、リアルタイム軌跡表示および即時報告・メール機能などの運行管理サービスについて説明頂きました。  

商用車プローブデータサービスでは、データの品質や活用方法、DB化の内容、情報の秘匿化のほか、急ブレーキ多発マップサービスやエコ&セーフティドライブ評価システムなど具体的なサービスを分かり易く説明頂きました。  

またデータの信頼性についてやデータの最適化・加工方法についてもイメージ図を用いて説明頂きました。  今後はさらに適用拡大に向けて、学識経験者との提供用途に関する研究を推進されるそうです。  

質疑応答では、商用車向けのシステムであることによる収集データのバイアスや、加速度や車速、位置情報以外の車両情報の取得可能性など、活発な意見交換が行われました。


講演の模様
講演3
スマートフォンを用いた道路パトロール支援について
谷 弘幸 様
(富士通株式会社 新規ビジネス開発室  エキスパート)

道路施設の維持管理を巡る課題からスマートフォンを用いた道路パトロール支援サービスの特長、また具体的な活用事例をご紹介頂きました。  

支援サービスの提供にあたり、岐阜大学と協働また岐阜県の協力のもと実用化に向けた実証を行っていることや①普段の業務を有効活用、②汎用機器を活用、③相対的評価で舗装の劣化箇所を抽出、などのサービスの特長を具体的に説明頂きました。

 支援サービスは、車の走行に伴う振動から道路の劣化状態を把握するシステムとなっていることや、スマートフォンのGPSや加速度センサーを活用することで位置情報を取得していることなどの基本的な機能を分かり易く説明頂きました。またリアルタイムで容易に報告書も作成可能なことも説明頂きました。  

検出結果がすぐわかることやピンポイントで提示可能なことなどの利点のほか、振動のない劣化は検出できないことや小石なども劣化として検出してしまうなどの問題点も説明頂いたこともあり、「検知可能な段差は何cm以上か?」など、活発な質疑応答が行われました。


講演の模様