活動記事

2015年11月24日
平成27年度 第2回地域ITS研究会
日 時:平成27年11月24日(火)
場 所:NSSニューステージ札幌 5F会議室

 

講演1
マツダにおける通信連携支援システムの取り組み
山本 康典 様
(マツダ(株) 技術研究所 先進ヒューマンビークル研究部門 人間機械システム研究長)

交通事故死者の削減と高齢者が安心・安全に移動が出来るための技術として「自動運転(自動走行)システム」が注目されています。その中でITSを利用した自動走行支援システムについて、世界の動向も含めてご講演を頂きました。  

自動運転システムは、2017年までにレベル2(複数の操作をシステムが行う)、2020年代前半にレベル3(システムが要請時にドライバーが対応)を市場化することを目標に技術開発が進められています。  北米では、安全走行を目的にV2V(車両間通信技術)の導入義務化されているほか、欧州ではHorizon2020のプログラムの中の一つとされ実証事件や路車間協調システムの開発などが積極的に進められています。  

マツダでは、官民連携のもと、ITSへの取り組みとの連携や開発(ASV-5)を進めており、ASV-5は、安全・安心(正しい認知、正しい判断、正しい操作)を目標として、通信利用型システムと車載検知型システムを連携することによって実現することを狙いとしたシステムとの説明を頂きました。具体的には、地図情報や自律センサーを用いた自動走行や、ドライバーの状態を検知し、異常時は、車が自動的に安全な場所まで移動するようなコンセプトが紹介されました。  

自動運転が実用化されるのも、そう遠くはないようです。  

質疑応答では、自動運転の実用化にあたり、一般道と高速道の難易度の相違についてやコスト面についての他、車車間連携や路車間連携における道路インフラ側からの車側へ提供される情報へのニーズなどの質問があり、活発な意見交換が行われました。


講演の模様
講演2
吹雪視界情報提供の取り組みとその効果
國分 徹哉 様
(国立研究開発法人 土木研究所寒地土木研究所 寒地道路研究グループ 雪氷チーム 研究員)

北の道ナビ「吹雪の視界情報」に関する提供実験の概要と本研究の目的のほか、利用者の状況や利用者アンケートの調査結果についてご講演を頂きました。  

「吹雪の視界情報」は、吹雪情報をドライバーに提供することで、吹雪に巻き込まれないように交通行動を変更してもらうことが目的で、パソコン版ホームページとスマートフォン版ホームページが各々閲覧可能となっています。スマートフォン版ホームページでは、通行止め情報等リアルタイムで必要な情報が見やすく工夫された最適なレイアウトとなっています。またメール配信サービスもあり、重要な情報が見やすく、また利用しやすくなっています。  

利用者アンケート調査は、一冬期を通した利用アンケートと暴風雪警報時の利用アンケート毎にまとめた結果を説明していただきました。一冬期を通した利用アンケート調査のなかの②吹雪視界情報の満足度では、8割以上が満足と答えており、「吹雪視界情報」ホームページの見やすさや適切なレイアウトにユーザーが十分満足していることが判りました。ただし一部予測精度に不満を感じているユーザーもいることが判りました。  

今後は、吹雪時にドライバーの安全支援に向けて、アンケート調査を継続して行うことでニーズに応えていくことや、予測精度の向上を行うとの説明でした。  

質疑応答では、今年度のシステム改良におけるアンケート調査結果の反映についてや精度向上の手法等について活発な質疑応答が行われました。


講演の模様
話題提供
第22回ITS世界会議の概要
高橋 尚人 様
(国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所 寒地道路研究グループ 寒地交通チーム 総括主任研究員)

第22回ITS世界会議(開催地:フランス共和国ボルドー)のなかで特に注目すべき3つのトピックスのほか、開催規模についてご紹介をいただきました。  

世界大会は、総参加者数12,249人、出典団体数433団体、参加国102ヶ国でヨーロッパ、アジア・太平洋地域、アメリカ地域から参加しており、文字通り世界中からの参加があり大変規模の大きい大会です。  

特に注目すべきトピックスのうち「Mobility as Service(移動のサービス化)、Automation(自動化)」では、運転の自動化に向けた世界各国の取り組み状況や、GNSS活用・測位の精度向上に関すること、「Connectivity(接続性)、Standardization(規準化)」では、ITSのグローバル化やビッグデータ、オープンデータの利用促進に関すること、「Well-Balanced Development(バランスのとれた発展)」環境負荷の低減、大都市以外でのITS展開に関する概要の紹介していただきました。  

質疑応答では、世界各国のMobility as Service(移動のサービス化)、Automation(自動化)への取り組み姿勢等について活発な質疑応答が行われ、フランスではカーシェアリングに関わる技術が注目されていることなどが回答されました。


講演の模様