活動記事
吹雪対策のソフト的な対策として、「吹雪の視界情報」と「吹雪の投稿情報」の提供実験についてご紹介いただきました。
「吹雪の視界情報」は北海道内を46エリアに分割して、吹雪の状況を5段階でPCのウェブ上で提供するものです。また、携帯版も作成して提供いるそうです。「吹雪の投稿情報」は、登録されたモニターから、吹雪発生時の、場所(路線と市町村名)、視界、天気、画像などを投稿してもらい、専用ページで情報を共有するものです。
平成22年度の実験におけるアンケート結果では、吹雪の視界情報については、96%、「吹雪の投稿情報」は、83%の方が役に立つと回答しており、その効果が示されています。
この実験は、今年度も「北の道ホームページ(http://n-rd.jp)」上で実施しており、2012年1月現在、投稿モニターを募集しているとのことです。
歩行者の転倒事故に対する取り組みをご紹介いただきました。
地域住民を対象とした雪道に関するアンケート調査では、転びにくい道路へのニーズが高いこと、夏期に比べ冬期は外出を控える傾向にあること、その理由として、「雪道での転倒」が最も多いことなどが示されました。
そこで、「つるつる路面特派員」として、滑りやすい路面が出現したときに、その情報を投稿してもらう取り組みを紹介いただきました。投稿された情報は、地図化されてウェブ上で提供され、注意喚起を行うとのことです。今年度はツイッターの活用も行っているとのことです。
今後の課題として、高齢者のインターネットの利用が少ないことが挙げられ、テレビや印刷物など高齢者に有効な情報提供方法の検討も行っていくとのことです。
従来のパーソントリップ調査では不可能であった、細かい移動経路について、GPS携帯を用いたプローブパーソン調査手法と、その結果ついて紹介いただきました。
このシステムでは、10秒間隔で位置を特定することができるとのことで、自転車利用者46名にGPS携帯を貸与して調査を行いました。その結果、経路選択パターンとして、決まった最短距離を走行する経路固定型、走行性や信号の影響を回避する経路変更型、平坦性や連続性を重視する走行環境重視型などに分類できることが明らかにされました。
また選好意識調査の結果についても紹介いただきました。それによると、迂回してでも、自転車レーンや自転車専用道路を利用する傾向があることなどが示され、プローブパーソン調査やパーソントリップ調査と融合することで、整備効果の予測にも活用できる可能性があるとのことです。