北海道ITS推進フォーラムの活動
令和6年3月5日
令和元年度 第2回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
令和5年12月5日
令和元年度 第1回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
令和5年1月20日
令和元年度 第2回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
令和4年10月14日
令和元年度 第1回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
令和3年12月10日
令和元年度 第2回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
令和3年9月27日
令和元年度 第1回地域ITS研究会
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。
「空飛ぶクルマ」の第一人者であり、そして経済産業省と国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成員である中野先生をお招きして「空飛ぶクルマ」の開発の現状と課題についてご紹介いただきました。
はじめに、中野先生のご研究(ビジネスエンジニアリング研究室)について概説していただきました。このうち「空飛ぶクルマラボ」では、「空飛ぶクルマ」の用途、対象地域、機体仕様、そして全体システムの観点から、ステークホルダ分析、全体システムのアーキテクチャ、などについて研究しているとのことです。
また、研究室では多様性を重要視しており、学生は、文系理系、男性女性、国内外をそれぞれ半数ずつになるようしているとのお話がありました。
国外における「空飛ぶクルマ」の開発は、Google、Airbus、Uberなどで進められています。一方、国内では企業ではなく、有志団体CARTIVATOR(SKYDRIVE社)でによって進められているのが現状です。
実現に向けた課題として、機体技術、市場把握、インフラ整備の3つが挙げられました。このうち、「何に使うか」という市場把握が重要であり、3つの課題を統合したシステムデザインが必要とのことです。
ユーザーからみた要求項目として、安全性確保、気象変化に対する飛行の保証、騒音・吹き下ろしの低減、自動運転、夜間飛行の実現、機動性確保、コスト縮減などが挙げられました。また、インフラ側では、認証、保険、高度の棲み分け、サイバーセキュリティの他、都市部では3次元交通管理やサービスプラットフォームの標準化、地方部では災害・医療における夜間飛行ルール、障害物情報、そして発着場の自由度などが挙げられました。市場としては、特に地方部における災害や救急医療、観光での活用が期待されるとのことです。
経済産業省などが2018年12月に発表したロードマップでは、事業化の目標を2023年としています。今後、多様な企業の参画を促していくことが求められるとのことです。
最後に、従来のITSは、道路(自動車等)や鉄道が主たる交通手段でしたが、「空飛ぶクルマ」のの実現に向けては「3次元ITS」の観点から、そして多くの企業の参入機会を高めるために交通管理システムのシステムアーキテクチャを考えていかなくてはならない、との提言をいただきました。
物流における有効性について、救急医療における有効性についての質問があった他、充電箇所の考え方、道路行政との関わりなどについて活発な議論がありました。
経路検索サービス「駅すぱあと」などを展開している、ヴァル研究所 諸星様より、これからの経路検索サービスの方向性についてご講演いただきました。
「駅すぱあと」は、1988年から販売が開始されました。発売当初は首都圏のみでしたが、エリアや交通手段を徐々に拡大していき、2018年に発売30周年を迎えました。
経路検索サービスでは、交通事業者からデータを提供してもらい、情報を登録し、利用者に提供しています。事業者の情報と利用者のニーズのマッチングツールであり、広告媒体と同じ位置づけにあると考えているとのことです。
30周年を記念し、「Next EKISPERT」構想を発表しました。今後は、個の移動に着目した「Personalized」、複数の交通モードを最適に案内する「Multi-Modal」、そして、"競争"ではなく"共創"を図っていく「Eco System」を進めていくとのことです。
具体的な取り組みとして、はじめに、複合経路検索サービス「mixway」について紹介していただきました。「mixway」はシェアサイクルを含めた経路検索を行うもので、自転車を利用した経路を検索するとともに、ポート位置、自転車の有無等の情報も提供するものです。2018年は、札幌市内の「ポロクル」対応エリアの他、東京都内等の「ドコモ・バイクシェア」対応エリアで実証実験を実施しました。システムの構築にあたっては、実際に検索されたルート・情報の妥当性についてフィールド調査を行い、サービス改善を図ってきたとのことです。今後は、対応エリア拡大の他、ポート配置シミュレーションへの活用やログデータの活用を図っていきたいとのことでした。
次に、公共交通のオープンデータ化についてご紹介していただきました。現在、収録されている情報のうち、バスに関わる情報は全体の8割以上を占めており、データ入手・構築の効率化が長年検討されてきました。
そこで、海外での公共交通オープンデータ化の事例などに詳しい大学関係者らと国土交通省に働きかけを行い、「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」での議論を踏まえ、「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」が策定されました。バスデータの標準化によりオープン化が進み、経路検索サービスにおいてバス路線情報の露出機会が増加することにより、乗車機会の増加にも寄与するものと期待しているとのことです。また、オープンデータと、バス位置情報や移動ログ情報などを組み合わせることで、利用者ニーズに応じたサービスの検討や、モビリティサービスの効率化などを図っていくことが可能となることから、交通事業者によるデータのオープン化を推奨していきたいとのことでした。
交通事業者のデータ提供に対するインセンティブについて、料金支払いへの対応、データ更新の方法、自転車利用経路の判断項目、バス以外のデータ標準化の状況、移動ログの活用などについて活発な議論がありました。
話題提供として、市内観光の2次交通対策として実証実験が行われている「さっぽろ観光 あいのりタクシー」の取り組みについて、熊谷様からご紹介していただきました。
札幌市の外国人観光客の宿泊者数は年々増加していますが、市が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査では「市内の移動のしやすさ」に対する満足度が非常に低いことが明らかとなりました。
このような背景から、door to doorで移動できるもののコストが高いと考えられている「タクシー」に着目し、一定額で1日乗り放題となる「あいのりタクシー」の実証実験を開始しました。
実証実験は2019年1月25日から2月24日までで、最大15台のタクシーを借り上げて実施しています。配車にあたっては、オンデマンド型交通サービス「AI運行バス」を活用し、リクエストに対してリアルタイムでAI処理を行い、車両の最適配車と、降車場所まで効率的な乗合運行の実現を図っているとのことです。
日本人の利用可否や外国人への広報の方法、外国人向け周遊パス(Inter City Bus PASS)との連携などについて、活発な議論がありました。