活動記事

2012年9月13日
平成24年度 北海道ITS推進フォーラム講演会 (第2回)
日 時:平成24年9月13日(木) 
場 所:札幌市教育文化会館 講堂

 

講演
新東名の概要とITS
手嶋 英之 様
(中日本高速道路株式会社 本社 建設事業本部  次世代高速チーム チームリーダー)

平成24年4月に開通した新東名高速道路(以下、新東名)について、ご講演をいただきました。  

新東名は、設計速度を高めた道路線形を採用し、これまで以上に安全・快適・エコな走行環境を実現していることや、新東名で投入されている技術についてわかりやすく具体的なご紹介をいただきました。  

ご説明いただいた技術は、環境負荷とコスト縮減に寄与する技術(橋脚基礎部の竹割型掘削法、コンクリートアーチ橋 等)、周辺環境と調和させる技術(地域性苗木による法面緑化、希少生物の保護対策 等)、ITS関連技術(交通情報の収集と提供、ITS技術を結集したSA・PA、ITSスポットサービス 等)、管理車両の技術(トンネル照明の清掃車両、道路落下物を走行したまま回収する車両 等)、新東名で投入された最新技術を広範にご紹介いただきました。  

また技術面のみならず運営面についてもご紹介があり、サービスエリアの工夫として、使いやすい施設配置、地域性の独自性の創出、防災拠点としての想定していること。食事はレストラン形式でなく、お客様の反応や選択がダイレクトにわかるフードコート形式にして、テナント間の切磋琢磨と創意工夫を促していることなどのご紹介いただきました。  開通の効果として交通の変化、燃費の向上、周辺観光施設の状況の面から現時点の評価についてもご紹介いただきました。  

質疑応答では、物流の変化、EVの利用率、速度感覚支援システム、線形が良いことに起因する事故の懸念、暫定2車線の問題点などについて会場から質疑があり、活発な意見交換が行われました。


講演の模様
講演
ポロクルの先にあるもの
澤 充 様
(株式会社ドーコンモビリティデザイン  取締役 事業部長)

札幌都心部で実施されているサイクリングシェアサービス「ポロクル」について、ご講演をいただきました。  講演では、ポロクルを通じてまちづくりのプレーヤーとして札幌を元気にしたいという設立理念とともに、平成21年4月からの登録数や利用回数の推移、ポロクルを支える情報インフラや仕組み、運営上の課題や工夫などについて、実例やデータを交えてご紹介いただきました。  講演の中では、ポロクルが大切にしている「まちのにぎわいづくり」「環境負荷の軽減」「人にやさしい環境づくり」などのコンセプトや、ポロクルをMade in Sapporoとして発信していくことなどを熱い思いを含めてご紹介いただきました。またポロクルが創出しつつあるものとして、自転車利用マナーの向上やまちづくりを担う若い世代のことを挙げられ、ポロクルが地域に着実に根付きつつあることを実感しました。  質疑応答では、行政からの支援、今後の展開(拠点や既存自転車道との連携)、収益性、サーバ管理、自転車やポートデザインなどについて質疑があり、活発な意見交換が行われました。


講演の模様