活動記事
今、いろいろな方面で注目され、また話題となっているドローンについて、田邊様、小玉様にご講演を頂きました。
最初に小玉様には、ドローンの実物を持参頂き、UAV(Unmanned aerial vehicle:無人航空機)の新分野における活用と今後の課題等を中心に、説明していただきました。 ドローンは、軍事面でも使用されていた無用人航空機が発展したもので、1990年代以降、農薬の散布、測量への応用などをはじめとして、いろいろな分野で活用され、今後さらに広い分野での活躍が期待されています。
ドローンには回転翼機と固定翼機の2種類あります。回転翼機タイプは、複数のローター(回転翼)をバランスよく回転させることで飛行しますが、風に弱いなどの弱点があります。今後は狭いところでの使用を可能とすることや、エネルギーの消費を抑えて長時間の運用を可能にすること、積載重量の増大が課題とのことです。
田邊様には、ミニサーベイヤ-コンソーシアムの目的や活動内容を中心に説明を頂きました。
ミニサーベイヤ-コンソーシアムは、完全自律型マルチロータ式電動ヘリコプター(ミニサーベイヤ-)の研究開発・実証実験を産学官連携体制で実施し、世界トップレベルとすることで、グローバルビジネス展開を目指し2012年に設立されました。6つの専門部会と5つの地方部会で組織されており、専門部会では超低空からの放射線計測、効率的で無駄のない害虫駆除のほか、空中からの高精度測量など様々な分野への応用を目指して活動しています。
今後、大いに期待されている分野でドローンを活用したイノベーションが必要かつ重要です。
質疑応答では、回転翼の数についてや、墜落の原因、バッテリーについてなどの質問があり、活発な意見交換が行われました。
NPO法人青森ITSクラブの紹介をはじめ、ITSの全体像、ITSにおけるNPOの役割のほか、NPOが中心となった官民協働による、これまでのいろいろな取り組みについて、ご講演を頂きました。
地域の特性に対応した自動車交通支援サービス、公共交通支援サービス、歩行者交通支援サービスなどのITSアーキテクチャーを構築し、パソコンや携帯電話で利用可能なローカル情報を発信することで、新産業の創出や地域の情報格差の是正を図っています。
冬期ITS、観光ITS、防災ITSを重点テーマに青森県版ITSを構築し、これまで青森県への政策提言、道路情報の提供、公共交通情報の提供、全国初iPadを活用した観光ITSの実践をはじめとして、広く地域の発展に貢献しており、ITS世界会議へも参加しました。これらの活動成果が評価され、平成21年3月24日付け内閣府ITS実証実験モデル都市に青森市が選ばれています。
全国的にも珍しい道路管理者の垣根を越えた取り組みとして、「青森みち情報」の道路規制情報やライブカメラ情報等、青森市内の除排雪完了情報の「青森市除排雪情報」は、市民が生活するうえで非常に役立っています。 また、東日本大震災を契機に災害・防災情報の一元化やマルチモーダル・ビッグデータに関する取り組みや道路メンテナンスへのICT技術の活用等を進めています。
これまで、「まち作り」の手段・方法としてITSの活用を図ってきましたが、これからは「ひと作り」・「しごと作り」にも力を入れ、地方創生に役立つ新しい社会システムの実現を目指しています。
説明の中で、某地域で大雪に見舞われた時のビッグデータの利活用など、実体験も交えながら講演頂き、非常にその効果と重要さを感じました。
質疑応答では、NPO設立の経緯や除雪に関わるクレームについての他、諸活動に対する感想や意見など活発な意見交換が行われました。