活動記事
「SNS情報活用による観光支援の取り組み」と題して、SNS等の写真や投稿ツィートに基づいた観光情報の提供について、これまでの研究を通じて得られた知見について2つの取組みについてご講演をいただきました。
1つ目として、函館周辺の観光地で実施した、SNS等の投稿写真を活用したおすすめ観光地の情報提供の取組みについてご講演いただきました。
この取組みは、トラピスト修道院近傍をフィールドとして被験者実験を実施。現地在住の方がおすすめの撮影スポットと考える場所を穴場スポットと定義し、被験者(観光客)の特徴から持っている写真が穴場スポットで撮影されたものか、それ以外で撮影されたものかを分析し、今後のおすすめ観光地の情報提供へ活用するための基礎研究として行われたとのことです。
グループで行動する観光客の特徴や、観光地のリピータか否かなど観光客の特性・特徴を今後どのようにとらえていくかが課題とのことです。
2つ目として、投稿ツイート感情分析に基づく観光地情報の提供に向けた取組みについて報告いただきました。
この取組みは、特定の観光地のSNS投稿を収集し感情分析を行ったうえで、効率的に観光地情報の検索が行えるか被験者実験を通じて研究を行ったとのことです。
この取組みから、投稿ツイートに基づく観光地情報を分類するシステム、投稿情報の信憑性の高さを評価するシステム、観光従事者向けLINE Botなど様々な活用可能性についてご紹介いただきました。
ソーシャルメディアへ投稿される写真やツイートから、どのようなデータを集め、どのような分析を行い、何に活用していくかが重要であり、観光客・観光従事者それぞれが役立つものを模索しながら、引き続き研究されていくとのことです。
本講演会では、ご講演者の伊藤様にオンラインチャットを準備していただき、オンタイムで聴講者からの質問にお答えいただくことができ、活発な意見交換が行われました。
また、講演冒頭で伊藤様のこれまでの研究成果をご紹介いただき、聴講者からの要望を聞きとり、当初予定されていた講演内容に加えて、仮想車窓実現の取組みなど追加でご講演いただき大変内容の濃いものとなりました。